Eimei Suzuki
鈴木英明 彫刻展

景色の図法
 2011年11月8日(火)-28日(月)
 



風景の図法
季節のうつろいを感じながら川を越え丘を越え林をぬけ平原を歩く
単に散歩なのかそれとも移動の始まりなのか外気の中平穏なひとと
きを求め時代を超えた大切なもの自分自身を取り戻す安息の場を求
め・・・とだれもがそんなひとときを空想しているはずだ今日は何
月何日だろうか何曜日だろうかそんなことはどうでもよいしかし確
かなことは自分には関係なく時は動いているということそしてその
動きとは無縁ではいられないということもっともっとゆっくりと時
間が流れていた時代があったと思っても全ては過ぎ去ってしまった
話だ意図するしないにかかわらずある種かかわりを持ってしまう体
が自然と季節の変化に反応するのと同じ様にしかし歩くことは意志
である今日はどっちを向いて何処まで夕日を追いかけ西にしようか
太陽が昇った東にしようか陽の光がいっぱいある南に向いたそれは
気ままな決め方だがせっかく向いたのだからそのまま南へ歩くこと
にしたフッと見上げた空の色野に咲く花・・。それらの景色はしっ
かりと脳裏に刻まれて・・・時折日常性が抜けおちて新しいものに
遭遇することがある一度見たら動けなくなる程心を奪われ吸い込ま
れそうになることもある夢と現実の境い目に出会ってしまったのか
周囲とも自分とも折り合いのつかない傷付きたくない自分との距離
の取り方のためか自ら引き起こすのか周囲に変化を促されるのか今
まで見慣れた風景でさえ時として全く違った様相を感じることがあ
るしかしいつ訪れても変らない懐かしく温かい空気に満ちているよ
うな心地良い錯覚にとらわれていることを知りつつどこまでも穏や
かな時間が待っていると期待する心まで包みこんでくれそうな安心
感を得たくてしかし未知との遭遇を期待するだけなのだが過去の記
憶もついてきて時折心の深層をつっついてきたりするそして一歩踏
み出そうとすると期待が想像を呼んで虚構以外の何ものでもないの
に何だろうこの現実感は・・・そう自分の一部を取り戻すだけなの
だが景色はいつも体験と思考とを駆り立ててくれ向かうべき道を示
してくれるしかもそこには図として再現できる程リアルな日常その
ものの現実感が重なってくるようにも思える
2011年9月 鈴木英明

 鈴木英明 Eimei Nakazawa 
1945
埼玉県川越市生まれ
1968
埼玉大学教育学部美術科卒業
主な展覧会出展歴
1966-75 埼玉県美術展(68、70、73、75受賞)
1976
文化庁全国県展選抜展
1977-91
国画会展(82I氏賞、84前田賞、92 退会)
1982
個展 (ASAHI ART GALLERY/銀座)
1983,84 埼玉美術の祭典
1984-86
ミロ国際DDC(ミロ美術館/バルセロナ)
1986,88,90
個展(ギャラリ−山口/銀座)
1987,89 個展(ギャラリーなつか/銀座)
1992,96 個展(西武大宮店アートギャラリー/大宮)
1993-94 個展(プラザギャラリー/調布)
1994-97 作品展示(長谷川空間創造会社/日本橋)
1997 個展(ストライプハウス美術館/六本木)
1999,01 個展(長谷川空間創造会社/日本橋)
2001,02,04,05 個展(ギャラリーイノス/目黒)
2002,09 個展(ギャラリー澄光/奥沢)
2005 高知国際版画トリエンナーレ展 佳作賞受賞
2006 浜松市美術館版画大賞展 奨励賞受賞
2011 個展(川越市立美術館)
2003,05,07,09,11 個展(ストライプハウスギャラリー/六本木)
その他、展覧会多数
舞台美術
1990 ポエムリーディングの夕べ(大塚フォーラム・STUDIO 130)
1993 櫻沢ポエムリーディング(P3/新宿)
1994 櫻発ポエトリー東京(スパイラルホール/南青山)
1995 詩の声朗読会(長谷川空間創造会社/日本橋)
1998 詩の声朗読会(スタジオ73/高槻)
1998,99 埼玉詩祭(頃の国さいたま芸術劇場/与野 )
1999 文学のつどい(埼玉文学館/桶川)
2000 詩の声朗読会(東京オペラシティ近江楽堂/西新宿)






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