Eimei Suzuki
鈴木英明展
草の話
2009.11.10（火）-11.23（祝月）





鈴木英明は、これまで紙やブロンズ、
鉄を使用した彫刻作品、また銅版画、
ドローイング、油彩と様々な手法で素材や色彩を対比させながら
独自の空間を構成する作品を手がけてきました。
　二年ぶりとなる今展では、
彫刻のみに絞ってブロンズ作品を10点を展示します。
10点全て新作です。

　当ギャラリーでの個展は、
ストライプハウス美術館当時からのものも含め
今回が5度目の展覧会です。

草の話 　とりあえず歩き始めた。草原を歩き始めた。足を踏み入れても草たちは退いてはくれない。そんな事には目もくれず。 　かつて農作業に麦踏みという仕事があった。10〜15cm位に育った苗を足で踏むのである。踏まれて傷ついた苗は茎を殖やし、穂の数も増えるといわれる。一般の雑草といわれる草たちもそうなのか、確かめてはいない。そんなことを思いながら歩いていると目は自然と下を向く。本当は真っ直ぐ前を向いて歩いて行きたいのに。 　太陽が照りつける、強い光がふりそそぐ。季節がらよく生い茂り、早いものはもう実をつけている。自身の存在を主張するが如く風景の一部として、風景の仕組みとしての大切な条件として、延々と重なりあう風景の無意識的要素として、そこにいる。 　草たちがしっかり育つ大地に踏み出すと草たちは瞬く間にその足の四方を包みこんでしまう。よろめきながら、つまづきながら進むことになるが、これもまた私の進み方なのか。しかし草たちも求めてやまない強い光は、強い陰と影とを生みながら前を照し、指し示してくれているようにも思える。 2009年7月 鈴木英明

1945 埼玉県川越市生まれ 1968 埼玉大学教育学部美術科卒業 主な展覧会出展歴 1966-75 埼侠県美術展（68、70、73、75受賞） 1976 文化庁全国県展選抜展 1977-91 国画会展（82I氏賞、84前田賞、92 退会) 1982 個展　（ASAHI ART GALLERY／銀座） 1983,84 埼玉美術の祭典 1984-86 ミロ国際DDC（ミロ美術館／バルセロナ） 1986,88,90 個展（ギャラリ−山口／銀座） 1987,89 個展（ギャラリーなつか／銀座） 1992,96 個展（西武大宮店アートギャラリー／大宮） 1993-94 個展（プラザギャラリー／調布） 1994-97 作品展示（長谷川空間創造会社／日本橋） 1997 個展（ストライプハウス美術館／六本木） 1999,01 個展（長谷川空間創造会社／日本橋） 2001,02,04,05 個展（ギャラリーイノス／目黒） 2002,09 個展（ギャラリー澄光／奥沢） 2005 高知国際版画トリエンナーレ展　佳作賞受賞 2006 浜松市美術館版画大賞展　奨励賞受賞 2003,05,07,09 個展（ストライプハウスギャラリー／六本木） その他、展覧会多数 舞台美術 1990 ポエムリーディングの夕べ（大塚フォーラム・STUDIO 130） 1993 櫻沢ポエムリーディング（P3／新宿） 1994 櫻発ポエトリー東京（スパイラルホール／南青山） 1995 詩の声朗読会（長谷川空間創造会社／日本橋） 1998 詩の声朗読会（スタジオ７３／高槻） 1998,99 埼玉詩祭（頃の国さいたま芸術劇場／与野 ) 1999 文学のつどい（埼玉文学館／桶川） 2000 詩の声朗読会（東京オペラシティ近江楽堂／西新宿�</font>