松沢香代人形展
“to obo e”

Kayo Matsuzawa & Miyako Kurotani
2007.02.01-24

 当ギャラリーでは3度目となる展覧会です。
前回同様、松沢香代の作品の展示、
その作品と黒谷都とのパフォーマンスをおこないます。
造形作家松沢香代が作る縫いぐるみ人形は
着古した衣類やボロ布でできています。
そして、その人形はユーモラスでありながら
どこか痛々しい印象をうけます。
そして、まるで人形たちに操られているかのようなパフォーマンスを繰り広げる
人形遣い、黒谷都。
毎回テラスや可動式壁面など、
当ギャラリーの特徴を生かした舞台を作り出す二人。


ニンギョウ作家 松沢香代

松沢香代の創るニンギョウやオブジェは、着古した衣類やボロ布で形造られる。それは、縫物とは違う、あたかも粘土を捏ねるかのように造型されて行く。着古した衣類やボロ布は、その痕跡を生々しくとどめ、且つ変容をしいられる。形にされるのは奥深い苦痛や愉悦であり、通常認識される形態にも手法にもほとんど拘束を受けない。可愛らしさと恐さの同居する、動きたそうなモノ達。やさしい暗闇のニンギョウ達。

1988-95 人形劇団「ひとみ座」所属
劇団活動とともに、劇団内自主公演にも参加退団後、造形作家として活動開始。
1998 ひとみ座有志公演「青い耳」人形・舞台美術、操演;横浜ST・スポット
「三日月丸」旗揚げ公演「唾物語」人形・舞台美術;雑司ヶ谷克子母神境内三日月丸テント(操演:黒谷部)
「この奴」公演「聞け!万国の労働者」人形美術;東中野plan-B
人形展;西荻窪ギャラリーサパナ
1999 「kuinka」人形・舞台・衣装美術:新世紀人形展(ドールフォーラムジャパン)にて公演;六本木ストライプハウス美術館(操演:黒谷都)
2000 人形展;西荻窪ギャラリーMUHAN
2001 ライブハウスでの月例連続公演r誰雷」人形・舞台・衣装美術;西荻窪ライブハウス音や金時(操演:黒谷都)
2002
ピアノリサイタル公演「MICA&MIYAKOファンタスティックナイト」人形・衣装美術;銀座王子ホール、鶴岡中央公民館、米沢三條かの記念館(操演:黒谷都)
2003 「私の好きな昔の話」衣装;こまばアゴラ劇場
個展「curtain 松沢香代人形展」;六本木ストライプハウスギャラリー
2004 国立木乃久兵衛「国立劇場」にて人形展開催
同時にKu in Ka公演「progressive note 2」人形、衣装、オブジェ美術。(操演:黒谷都)
西荻窪「がざびぃ」における黒谷都の公演「KUROSOLO 壱番 半月」衣裳担当
2005 六本木ストライプハウスギャラリーにて個展「温室」開催
同時にKu in Ka公演「progressive note 3」人形、衣装、オブジェ美術。(操演:黒谷都)
神楽坂「ディ・プラッツ」におけるake_miya公演「メモラビリア」舞台美術、衣裳、担当 (演出:黒谷都)
2006 長野県飯田市「いいだ人形劇フェスタ」招聘参加
ake_miya公演「メモラビリア」舞台美術、衣裳、担当
2007 六本木ストライプハウスギャラリーにて個展「to obo e」開催
同時に Ku in Ka公演「progressive note 4」人形、衣装、オブジェ美術。(操演:黒谷都)



パフォーマンス『kaの部屋のku』progressive note 4
循環畸系

2月15日[木]〜18日[日]・21日[水]〜24日[土]
音・設計:山口敏宏(sound ConcRete)
機巧:渡辺数憲(渡辺工房)、
宣伝美術:田原政輝、神山武生/写真:富永光昭
協力:月の娘たち、長井公彦(エヌ企画)、呂師(砂組)
協賛:(株)スタジオタム
制作:加藤知子

血脈のゆくえ。
 
造形作家 松沢香代と人形遣い黒谷都の共働き ”ku in ka”

千切ってまるめて縫い刺して,ソレがなりたい形になるように

抱いてからんで噛み付いて、ソレがやりたいように遣われる

閉じ込められた魂と、浮かび漂う魂と、魂は何を想うのだろう

因果の水底を這うひとすじの血脈は、いまも静かに動いている

神山武生(スタジオ・タム)

黒谷都 ※HPはこちら

 黒谷都のニンギョウゲキは、人形と人形遣いの在る表現であり、その関係により、心象の物語りを立ち上がらせる。
『人形劇を他のジャンルと分ける要素は「人形と人形遣いのいる演劇表現」』というポーランドの演劇学者、ヘンリク.ユルコフスキー氏の規定に立ちつつ、その精神風土には、古来からの傀儡が息づき、自身と人形の水平な関係、また、命が両者を行き来するやわらかい幻惑に特徴がある。
人形とともに修練して止まぬ技を駆使した表現を追い求め、更にそれを押し退けて現われる、表現の衣を着ない原初の表出を探って行こうとしている。

1974 人形劇団に入団し、人形遣いとして活動を開始。
1977 『銀猫商會』を旗揚げ以後2002年迄、主宰をつとめる。(その間、舞踏集団に在籍し研鑽)『銀猫商會』公演作品では、全13作品、企画制作主演をつとめる。
1994 国際交流基金・人材派遣事業の助成を受けチュコへ研修。(ペトル・マターセク氏、ヨゼフ・クロフタ氏に師事)
1995 帰国後ソロ活動開始
1998 ペトル・マターセク氏を講師に招き、オブジェクトシアターを学び、日本の現代人形劇を探る長期ワークショップ「人形演劇プロジェクト2000」を企画。
現在、自己の表現を以下のように規定している。
genre:Gray=奉仕的物体と利己的肉体或いは利己的物体と奉仕的肉体によるグロテスク
genre:Grayの活動において、組む相手によりコードネームを立て表現活動を行っている。(『』内がコードネーム、「」内はタイトル)
1999 9 Ku in Ka』公演 progressive note 0 未熟な出産」(ソロ)
2000 優秀人形劇顕彰制度において、「人形演劇プロジェクト2000」の活動に対し功労賞受賞
2001 2
   6-12
日本=マレーシア現代演劇コラボレーション「あいだの島」操演参加
パントマイミストとのデュオ「譫言」
2002 2
  8,11,12
    8
ピアニストとのデュオ「ドビュッシー・12のプレリュード」
岡本芳一作品参加「ハッピーエンド」(ソロ)
『魚鱗館』(オブジェクトシアター)「路を彷徨う」(デュオ)
2003 5-6
    9
   12
『魚鱗館』ラオス・タイ公演。優秀人形劇顕彰制度において『魚鱗館』「路を彷徨う」銀賞受賞
『Ku in Ka』公演「progressive note 1 未熟な死」(ソロ)
genre:Gray WS 実験公演「月の娘たち」作劇演出
2004 4
   12
『Ku in Ka』公演「progressive note 2 不在」(ソロ)
『KUROSOLO』壱番「半月2004」 (ソロ)
2005 8
   12
『Ku in Ka』公演「progressive note 3 黒化」(ソロ)
『ake_miya』公演 「メモラビリア』(アンサンブル)
2006 1-
 6,7,8,9
    8
固定メンバーによる継続的なワークショップを開始
モノとの即興ライヴ『KUROSOLO』弐番「SYU INN」
いいだ人形劇フェスタ『ake_miya』「メモラビリア」招待参加
2007  2 『Ku in Ka』公演「progressive note 4 循環畸系」(ソロ)
海外公演
1987 ヨーロッパストリートパフォーマンスツア敢行
約6ヵ月間、13カ国を帽子銭で旅をする
1989 第二回ヨーロッパストリートパフォーマンスツア敢行
オランダ.ザンフォートファンフェスティバル
フランス・オーリヤックストリートアーティストッフェスティバル参加
1991 ソビエト連邦キエフ国際人形劇フェスティバル招待参加
参加作品:ぽんちbyフークロ「猫のバーニー」
1994 国際交流基金人材派遣事業の援助を受け、チェコ共和国へ研修
ドラック劇場のヨゼフ・クロフタ氏ペトル・マターセク氏に師事
1997 フランス・シャルルビルメジェール国際人形劇フェスティバル招待参加
参加作品:KUROSOLO壱番「半月」
1999 スイス・フリブールで招待公演
参加作品:赤ずきんの血族(半月の1パート)
チェコ国内14劇場にてKUROSOLO壱番「半月」公演
2001 日本=マレーシア現代演劇コラボレーション 『あいだの島』
マレ−シア公演参加
2003 魚鱗館タイ・ラオス16ケ所公演参加
参加作品:路を彷徨う
その他
市川猿之助歌舞伎「独人道中五十三駅」にて化け猫操演
「加賀見山再岩藤」にて骸骨を操演   (双方レギュラー)
NHK連続歴史人形劇「平家物語」操演 
「かわせみの家」(統合失調症者の作業所)にて「人形劇の時間」を講師として継続



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