菊池拓史展 Tacji Kikuchi
RIDDLE
2006.04.7-27

菊地拓史は流木や木材を素材にしたオブジェを
十年以上作り続けている作家です。
彼のオブジェはミステリアスで
妖しくどこか懐かしいコラージュ作品です。
 彼はこの展覧会で
「作品に込められたメッセージを
『RIDDLE』=「なぞなぞ」を解くように
ゆっくりと考えながら見てほしい」
と語っています。
 ここ数年彼は多方面のアーティストとコラボレーションを行ってきました。
そして今回は、久々の新作展。
 最近の心境の変化から生まれた新作を発表。
 展示数18点。



「RIDDLE」  菊池拓史

 たとえば映画、あるいは本でも音楽でもいいんだけど、星の数ほどあるそれらのなかで「特別なもの」と出会う瞬間がある。それは観た人を違う世界へ連れて行ってしまう何かを持っている。
ある人にとっては取るに足らぬ物であっても、ある人にとっては宝石であったりする何か、、
私はそういう「特別な力」に憧れて作品と空間を作りたいと思ってきました。
気が付くともう10年以上制作を続けていますが、今まで作品について説明や、タイトルを付ける事は、ほとんどなかった。

作品にはそれぞれ、いくつものイメージや意味が含まれていて、それを言葉で簡単に説明したくなかったから。
観る人自身がなぞなぞをとくようにゆっくり考えながら見て欲しい。だからイメージを限定していくようなことはしたくなかったんです。


この数年は、他の作家の会場などの演出を中心に、自分から少し離れたところで仕事をしてきました。
自分の作品、特に新作の発表は久しぶりなのですが、少しとまどいのようなものがあります。
それは何なのか。作品は以前と同じように湧いてくるイメージを作っていくのですが、それを見る自分の意識のほうが変わってしまったようです。

日々、現実のニュースをみていると、自分の世界を作り出すような試みにものすごくしらけた気分を感じてしまう。
急激なの世界の変化が、自分の物事のとらえ方を変えてしまった。
でも、作品そのものが、そんな自分のとまどいを超えた「何か」の結晶体として存在する可能性もある。
オブジェ達が、言葉にできない何かを自ら語ってくれるような「特別な」なにかとなってくれることを今は信じるしかない。


   
菊池拓史略歴 ※菊地拓史ホームページ http://tacji.com
1968 川崎市生まれ
1992年頃から作品をつくりはじめる
1994 「IST EXHIBITION」 G-ART Gallery(銀座)
1995 「PLIMAGE」  G-ART Gallery(銀座)
1996 「UNDER THE CHERRY MOON」 Nuies ASAHI(前橋)
1997 「GARDEN」  G-ART Gallery(銀座)
「ATELIER」  gallery O-TWO(前橋)
1998 「+」     gallery Le-DECO(渋谷)
「CAFE LIQUORDELIC」 gallery Moe(青山)
「LIQUORDELIC+」  gallery O-TWO(前橋)
1999 「EMBARM」  G-ART Gallery(銀座)
「H ART CHAOS」 KIRIN ART SPACE(大阪)
「LIQUORDELIC II」 gallery Moe(青山)
「覗眼鏡」   gallery C'est Rale(原宿)
2000 「ZONE」    gallery ZONE
「C OWN
L R」  gallery Le-DECO(渋谷)
「NAVIE」  gallery O-TWO(前橋)
2001 「MEMOIR DU REVE」  gallery Le-DECO(渋谷)
2003 「Q」    gallery GALA(梅が丘)
2006 「agit」   gallery Le-DECO(渋谷)
「RIDDLE」 striped house gallery(六本木)
その他 写真家や人形作家とのコラボレーション展
舞踏家の公演のための音楽、空間演出など
2003 東京都現代美術館「球体関節人形展」にて会場美術、音楽、映像などを務める


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