百田達三展
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Tatsuzo Hyakuda
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『副作用』/ after effect
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2005.07.02-26
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百田の作品は、白を基調としたポップな作品です。しかし、表情の見えない子供達、あわせて並べられる立体作品。それらから出来上がる世界を目の前にすると、何となく不安な気持ちにさせられます。その感覚は、現代の現実感と共通しているようです。
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作家コメント |
『副作用』/after effect 百田達三
今展覧会タイトル『副作用』/after effectは、単に記号としての意味に重点を置きます。
本来、作品のみで語りたい、或いは語りたくない私なのですが、、、最近感じたことを書いてみました。
去年、偶然めくった雑誌(AERA'04.10.11.P90)を見て、私は驚いた。そこにはパンツと靴下、靴のみ装着した9人の少年が並んで立っているジェームズ・ローゼンクイスト(1933〜)の作品が紹介されたいた。『成長計画』と題されたこの作品は1966年ベトナム戦争のころに描かれているのだ。私はローゼンクイストについて、戦闘機や女性などの断片をミックスさせ巨大に描いたポップで派手なイメージしか持っていなかった。だが、この作品は少し違った。白くひ弱に見えるこの子供たちも、やがて徴兵されて戦地に送られるのであろうか、訓練なのか、健康診断なのか、芝のグラウンドに立たされている少年たちの背後に得体の知れぬ不安な空気を感じた。福島県いわき市立美術館にコレクションされているらしく、是非、機会があれば原画を観たいと思うのだが、なぜ私がこの作品を知って驚いたかというと、1965年生まれの私自身の作品との共通点を見たからだ。
1999年あたりから、ひとつぼ展やフィリップモリスK.K.アートアワードなどの公募展で発表する機会を獲た私は、2001年、第17回グラフィックアート『ひとつぼ展』でグランプリを受賞している。その時発表した作品のタイトルが『増殖計画2001』という、三段の棚に靴下とパンツ、或いは靴下のみを装着した子供たちのドローイングを三段に分割して、運動靴と並べたものだ。2003年には、『ひとつぼ展』20回記念展で三段の棚に三分割の子供、三羽の烏の剥製を配置した『増殖計画2003』を発表し、翌年の個展『人工甘味料』で再構築して展示している。
“希薄な存在感”を主にこどものカタチを使って表現することを試みていて、魂や霊魂など、見えなくてもなにかを感じたりする。そういった感覚の表現が現代社会と共鳴して私の作品になっている。
ジェームズ・ローゼンクイスト氏の『成長計画』と私の『増殖計画』。どちらにも裸にちかい姿の子供達が描かれ、そこに漂う空気もどこか似ている気がした。
偶然なのか必然なのか、私にとって興奮の発見だった。
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百田達三略歴 |
1965 |
大阪府に生まれる
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セツ・モードセミナー卒業 |
個展 |
2000 |
『TATSUZO HYAKUDA EXHIBITION 2000』KEY GALLERY、銀座、東京
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2002 |
『逃避生活』ガーディアン・ガーデン、銀座、東京
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2004 |
『人工甘味料』Gallery Q、銀座、東京 |
主なグループ展 |
2001 |
ART DAYS」ギャラリーイセヨシ、銀座、東京
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2003 |
『ひとつぼ展』20回記念展GOING1992→2002 ガーディアン・ガーデン、銀座、東京
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2004 |
「Last Spurt 2004」Gallery Q、銀座、東京 |
2005 |
「2005年国際アート交流展in東京&ソウル」プロムナードギャラリー、新宿、東京
「2005年国際アート交流展in東京&ソウル」弘益大学校美術大学展示室、ソウル、韓国
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受賞 |
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2000 |
アクリルアウォード2000準大賞受賞 |
2002 |
第17回グラフィックアート『ひとつぼ展』グランプリ受賞 |
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