マリージョゼ・メドゥビェル展
Marie-Jose MEDEVIELLE
「萌芽-めばえ-」
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2005.04.24-30
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マリージョゼ・メドゥビェルはフランスに生まれ、1984年に来日。東京芸術大学大学院を卒業後、日本を中心に韓国・フランスでの展覧会の他、舞台美術等で活動をしている作家です。
これまでも和紙や岩絵の具などを使って自然の儚さや無常感を感じさせるインスタレーション作品を制作してきました。昨年、最上和子舞踏ワークショップで化粧を担当。そのときに作家に根付いた種がこの展覧会で芽吹きます。
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Photo by Hideaki Hosoda/DEDEUXCHE
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作家コメント |
縁があり最上和子さんという舞踏家と出会いました。彼女の踊りを目の当たりにし、植物が豊穣な大地から、じわじわと生え伸びる様な世界を感じました。感銘を受けたのです。私は大学で舞台美術を専攻した事もあり、その後、最上さんの化粧を担当する事になりました。その活動は、去年の12月、ストライプハウスギャラリーでの最上さんの舞踏発表会にて、実を結ぶ事となりました。
その活動を機会に今回ストライプハウスギャラリーでの展覧会へ繋がったのです。
私は幼い頃より、音を聞いた時、まるで絵を見る様に色と形を感じていました。もの見る様に映像として捉えていたのです。音楽のみならず、ヒトの声、鳥のさえずり、自然が奏でる音、そして懐かしい故郷ピレネーの羊の鈴の音、等々…空気を伝わり私の耳に届く全ての振動は私にとって本当の音色なのです。
但し、モチーフとして実を結ぶ様になったのは、日本に来てからです。20年前に邦楽を聞いたことが、その契機となりました。私の作品は、見るヒトに力強さよりも、ささやかで密やかな世界を印象づけるかもしれません。制作の折、その意識はないのですが、儚さが孕む切ない美に惹かれているからかもしれません。只、理想としては、山に樹が有る様に、川に魚が棲む様に、場と作品が互いの作品の扶助と調和を有するものになればと思っています。
最上さんから種を頂き、その種が私の中で根付き、今、芽吹こうとしています。その芽がなんであるかをよくよく認識し、制作に励もうと思います。
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Photo by Hideaki Hosoda/DEDEUXCHE
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マリージョゼ・メドゥビェル 略歴 |
1949 |
フランスに生まれる |
1974 |
エコール ナショナル スペリオール デ ザール デコラティフ ド パリ
(E.N.S.A.D)卒業 |
1984 |
来日 |
1988 |
東京芸術大学美術学部修士課程日本画科卒業 |
主な展覧会 |
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1988 |
二人展(真木画廊:東京)
舞台美術制作参加「サミライ」アルトナン・アルトー作(東京日仏学院) |
1989,'97-'99 |
個展(真木画廊:東京) |
1990-91 |
野外展(館山、千葉) |
1990-97 |
野外展(名栗村、埼玉)
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1991 |
野外展(盛岡、岩手)
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1993 |
DISCOVERY NEW ASIA展出品(清州:韓国) |
1995 |
光州国際展覧会出品(光州:韓国)
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1997 |
芝山野外アート展出品(千葉)
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1997-8 |
トラッシュライブ「ゴミと美術家展」出品(新宿:東京) |
1999-01 |
まるごとミュージアム展出品(御宿:千葉) |
2002 |
グループ展出品(リヨン:フランス) |
2002-4 |
現代美術から見た縄文世界展出品(船橋:千葉) |
2004 |
喰丸文化祭展出品(昭和村:福島)
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2005 |
個展「萌芽 -めばえ-」(六本木:ストライプハウスギャラリー) |
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