浜いさをの〈人のかたち〉
影
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Isao Hama
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2004.10.01-27
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浜いさをのストライプハウスでの展覧会は1987年に開催以来、今回で七回目となります。浜は1971年より白い人形の制作を始めました。自分自身の内面にこだわり、また社会との接点にこだわり生まれたのが「人のかたち」です。肌の白は見る者が自由につけることができる色であり、裸体は内的人間らしさを表しています。
彼の作品は、時代風俗さらには本来人形がもっていたものが消え人形とは呼べない「人のかたち」になりました。
そして制作開始以来30年以上たった今も、自分を含めた人間をみつめ、見えてしまう過去と見えない先の「人のかたち」を探し続けています。
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浜 いさを コメント |
物には必ず影がある。人にもついてまわる自分の影があり、もう一つの自分がそこにある。真の闇ならば自分自身が影となる。凝縮されたブラックホールから発信される何かがあるとすれば虚飾を排除した叫びか、内向するささやかな孤独のつぶやき。今回の作品の中に「影」というのがある。そんな感覚から生じた一作品である。
どんな時代でも人は生の不安を消し去ることはできない。裸体をモチーフに生命力としてのエロチシズムを踏まえながら、今を生きている人の移ろいの様を表現し続けている。肌の白は様々な思考の色に染められていく原点であり、そこから新しい物語を始める白である。想像力を喚起してそこからそれぞれの絵柄を描いてもらいたいと思っているキャンバスみたいなものでもある。
桐の木の粉としょうふ糊で作った粘土状のもの(桐塑)を主な素材に、針金、鉛、アクリル絵の具などで仕上げた白い塑像です。
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余白のような
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1939
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旧満州新京に生まれる
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1980
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新宿紀伊国屋画廊個展 以後 82.85.88,91.94.97.00.03
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1984
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銀座松屋「語り始めた人形たち」展
アートエキスポニューヨーク参加
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1986
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国立近代美術館工芸館「人形工芸・昭和期を中心にして」
「エコールド川崎」展
「ザ・アートインヨコハマ」展
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1987
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六本木ストライプハウス美術館個展 以後90.93.96.99.
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1995
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銀座松坂屋、他巡回展、日本経済新聞社「日本の人形芸術」
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2002
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ストライプハウスギャラリー個展
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2003
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国立近代美術館工芸館、他巡回展「今日の人形芸術。想いの造形」
「ドールファンタジア」全国巡回展 -04
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他地方展、グループ展多数NHK、民放テレビ出演、作品紹介
現朝日カルチャーセンター新宿・講師
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著作
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「浜いさをの白の世界」きゃらばん文庫
「白い人形・白い言葉」きゃらぱんの会
「白い群れ」沖積書
「布でつくる人形」美術出版社
「詩と人形のルフラン」沖積書
とむ草色の「ポエムの人形」'学習研究社
「夢のあとさき」美術出版社
「人のかたち」沖積合作品集予定美術出版社
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