写された幕末写真展
第二部 明治を迎えた江戸庶民

2004.02.03-27


「徳川の幕藩が崩壊して明治が始動した。士農工商という階級制度にもめげることなく、陽気に生きてきた江戸庶民は新しい時代が来ると鎖国を続けた徳川様の習慣から解放され珍しい西欧の香りを求めた。江戸の庶民文化にいち早く興味を持ったのは、外国人写真家だった。庶民風俗はヨーロッパに持ち帰れば飛ぶように売れたという。彼らは大きな暗箱カメラをかついで幕末。明治の日本を写真に納めた。すでに近代文明を謳歌している彼らの目には、東洋の江戸庶民の生活は明るく生き生きとしていて奇妙というよりか親しみを感じていた。北斎マンガに出てくるような庶民の写真はパリの町でポストカードや豪華な漆蒔絵の写真アルバムとして売られていた。そこには江戸の町、生活、家内工業、風習などなど。とくに風呂に入る女性風俗には目を見張ったといわれている。塚原 琢哉」

外国人と駕籠かき
駕籠に乗った外国人客をかこむ異様なな風体の男達。彼らは昼なお暗い山
間の街道筋で、旅人を運ぶ重要な交通機関、今日のタクシーであった。

吉原のおいらん道中

文明開化のさきがけ新聞売り
 明治の夜明け共に江戸の情報誌かわら版が新聞となり、見るも聞くもすべて新鮮な文明開化を報道した。各社からお仕着せのはっぴを着、江戸時代のはさみ箱を利用した新聞入れに、小旗をたて、重心をとりながら鈴を鳴らして配達した。その姿は小町娘の血を沸せたという。

隅田川船遊び
 はしゃぐ芸者達と共に船遊びする江戸町民。
川面に目を落として酒を楽しむ富豪の商人達。江戸の風流であった。


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