平 たいらじょう 常
Taira Joe
空間劇場六本木

2005.02.03-27

 
 平常は札幌市に生まれ、津軽三味線奏者の父と、薩摩琵琶奏者の母のもと、幼い頃から毎日の様に人形劇を始めとするパフォーマンス遊びしていました。そうして小学生のときに一人人形劇で舞台を踏んで以来、北海道で多くの人形舞台やイベントに携わりました。高校は4年制高校に通い学業の傍ら、人形劇の制作、稽古、人形造りのほか、日舞、パントマイム、ジャズダンス、ボイストレーニング等に専念しました。そして19歳で上京、プロとなりました。
 現在、若干23才でありながら10年の舞台歴を持ち、日本を代表する数少ない男性パペティアーとして全国各地を巡回公演しています。彼の舞台には花があり、公演のたびに幅広い年齢層のファンを獲得しています。最近では本人の演出、美術、操演による「毛皮のマリー人形劇版(原作 寺山修司)が、平成16年度全国優秀人形劇顕彰制度において銀賞を受賞最年少受賞記録達成しました。
 パペッティアー(人形劇俳優)平常(たいら じょう)、10年間の集大成。

 火曜から金曜までは「人形展〜10年分の夢のカタチ〜」と絵画公開制作。
 土曜、日曜は「人形交差点〜パペットクロスロード」:平常がこれまでに発表した人形劇作品のなかから、10作品のダイジェスト版を一挙上演。




  
平たいらじょう常 コメント 
  子供の頃から人形劇を続け、19才で上京しプロ活動を始めた。
 劇団に入ることをあえて選ばずに、私は自分自身から湧き出るものを、ひたすら生み出す作業を選んだ。
 都内での自主公演を3回。その他、巡回公演用の作品を立て続けに10作品発表し、全国を旅公演するようになった。同時にその頃('03年)私の人形劇活動は10周年を迎えていた。
 
 “北海道”から上京し、ある節目を迎えた今、大都会の最先端を走る“六本木”の小さなギャラリーで、私は一ヶ月間巣を作り、自身の総決算を行うことにした。
 
 これまで10年の間に生み出した人形たちの展示。
 現在全国巡回している作品から10作品のダイジェスト版の一挙上演。
 そして初の試みとなる公開絵画作業を行う。
 
 人形劇作品を制作してゆく過程の中では、“美術仕事”が重要なパートとなっている。 私はパペッティアー(人形劇俳優)でありながら、ほとんどの美術を自分が担当してきた。しかしそれらは“劇”という制約の中で生み出される美術であった。
 いつかその制約から解放された状態で、心置きなく絵を描く作業ができないだろうか、と考えていた。
 しかし日頃から“現在進行形”のライブ活動を続けてきた私にとって、描いたものをただ飾るだけというのには抵抗があった。
 そこで今回は、この“巣”の中に一ヶ月篭り、公開による絵画作業を行うことにしたわけなのだ。 
 
 その絵の内容は予め決めてはいない。始まりは“一輪の花の絵”からということだけ。その日の空気、その日に訪れる来場者から受けるインスピレーションで、絵を描き足してゆくことにしている。
 その作業は私にとって、もうひとつの“劇”のかたちなのである。
 
 この六本木にある私の“巣”は、これまでの自分を振り返る上で今を見つめ、新たな自分へと変貌するための場所ともなる。
 
 あるがままの全ての姿を来場者にさらし、エネルギーの与え合いができればと望んでいる。
                      

平たいらじょう常 略歴※平常HPはこちら
1981
北海道札幌市に生まれる。
幼少の頃より人形劇に興味を持つ。
1993
“やまびこ座・遊劇舎”入団
ひとり人形劇「どんぐりと山ネコ」で初舞台
1994 パルコ映画「プ」に佐藤浩市と共に主演
“人形劇団つねっこ”旗揚げ
1996 “劇団ラクダノセナカ”を主宰
1997 日本舞踊・若柳流、若柳吉乃里に師事
1998 “さっぽろ人形浄瑠璃講習会”の受講生となる
2001
上京“人形劇の宝島 ジョウズグループ”を設立
ニューヨーク研修旅行。滞在中、フロリダで開催されたPofA人形劇フェスティバルに参加
2002
“平常☆人形劇ライブ”と題した公演活動を開始
大人のための人形劇「夏の夜は夢」公演(東京・下北沢 LA CAMELA)
NHK・スーパー人形劇「ドラムカンナの冒険」に操演参加
創作人形劇「ジャンピングラビット!!」全国巡回公演開始
2003   “手”のみよるライブ「オンリーハンドシアター」初演(東京・下北沢 LA CAMELA)
「マウスプロポーズ!/あかずきんちゃん」全国巡回公演開始
寺山修司没後20年「毛皮のマリー人形劇版」初演(東京・下北沢 LA CAMELA)
2004 朝日放送ドキュメンタリー番組「街角の君達」出演
「シンデレラ!」全国巡回公演開始
宮沢賢治原作「セロ弾きのゴーシュ/よだかの★星」」全国巡回公演開始

その他 様々な舞台や各種イベントに参加
賞歴
1994 第23回札幌人形劇祭にて
ひとり人形劇「ねずみのよめいり」が奨励賞を受賞
1996 第25回札幌人形劇祭にて
「ヘンテコな国のはなし」が優秀賞を受賞
1997 第26回札幌人形劇祭にて
「ブレーメンの音楽隊」(演出・出演)が特別賞を受賞
1998 第27回札幌人形劇祭にて
「かちかち山」(演出)が演出賞を個人受賞
2004 平成16年度・全国優秀人形劇顕彰制度にて
「毛皮のマリー 人形劇版」(演出・美術・出演)が銀賞を最年少で受賞


Top年代別索引作家別索引開催中の展覧会
今後の展覧会イベント情報地図

ストライプハウスギャラリー
〒106-0032 東京都港区六本木5-10-33-3F
TEL:03-3405-8108 FAX:03-3403-6354
e-mail:info@striped-house.com