リトアニア共和国大使館後援
WOMIRDS
/WOMAN AND BIRDS/
photography on canvas,painting
ウーマーズ
2004.04.06-27
Vygantas Vejas & Daumantas Kazdailis

 この12作品によるビーガンタス・ベヤスとドーマンタス・カジュダイリスの合同プロジェクトは、彼らにとって2回目。前回の“ビリニュスの日々”は、一昨年の夏互いにテキストメッセージを送りあっている うちにアイデアが浮かび、作品につながった。
 作品の主題は鳥と女性("WOMIRDS'')。写真とコンピューター処理そしてキャンバスに描くというミックスされた表現方法で仕上がっている。
 この展覧は女性と鳥の理解しがたく、行方がつかみにくいという類似性を表しています。自由に飛び立ってしまう彼女らにマークをつけ、行動範囲を明らかにしようと試みますが、その行方は今だ解き明かされない。
 これらの作品は2003年6月から7月にかけて、リトアニアにて作成された。

Tenderness

Self-confidence

オープニング リトアニア共和国在日大使を迎えて

ビーガンタス・ベヤス
 リトアニアの中央部、31年と半年前のある6月の早朝に私は生まれた。咲きほこるアザミとナイチンゲールの鳴く声に囲まれた農村地で幼年期を過ごした。丘の上にある私の家からは、どこからともなく現れ消えてゆく流動的な風によって、緩やかに、そしてやさしく地平線が広がるのが見えた。どこまでも続く空は果てし無く、ツバメの回転、鳩の滑走、ムクドリの飛行、コウノトリの静寂、そして渡り鳥の鳴く声によって軽やかに流れていた。ある日の学校から家への帰り道、大鷹を見た。電線にひっかかり、ショック死していた。舞い上がる格好をしたそのすばらしい翼は、まるでそのまま空に飛び立つかの様に見えた。私は自分の翼を作り、空にはばたく鳥たちの賛沢を味わおうと試みた。当然ながら彼らのように飛ぶことは出来なかったが、自由に触れる為に自分の翼をはばたかせる強い衝動が残った。そして私は気が付いた。私たちの想像や夢は、翼やその他の装置が無くても飛び立てる空間であることに。出会う人は空を飛ぶ為の新しい視野を与えてくれる。それゆえ人とのつながりは自由に飛び立てる空間となりうる。学んで考えれば考えるほど人間性が拡大し、より広く、大きく飛ぶことが出来るのである。私の進むべき道は飛んでいるうちに現れ、私はそれについて行こうとしている。その道が創造の領域を通って私を導いてくれることを私は嬉しく思うのである。
ビーガンタス・ベヤス 略歴
1972
リトアニア共和国に生まれる。
1997 ビリニュス芸術アカデミーにて修士号取得
2000
「瞬間的爆発』
2001 「肖像画」
2002 「盛夏の悪夢」、「春を感じて」
「ビリニュスの日々」デジタルフォトグラフィー展 ギャラリー“Galera”
2003 「時空を越えて」写真展
「ウーマーズ」デジタルフォトグラフィー展 ギャラリー“Galera”
2004 「ウーマーズ」デジタルフォトグラフィー展
ストライプハウスギャラリー

オープニング リトアニア共和国在日大使を迎えて

ドーマンタス・カジュダイリス
 1967年にリトアニアにうまれ、人生の23年間をソ連に占領されたそこで過ごした。当時私は芸術家の家に育ち、虚偽と矛盾に満ちた環境の中での生活は、我々にとって決して容易なことではなかった。
独立したリトアニアに生きて既に14年目の今、このような仕事が出来て心からうれしく思う。フリーランスのグラフィックデザイナーとして場を広げ、時々今回のような大きい成果が現れることに驚かされる。
 フリーのグラフィックデザイナーとして働くには、クライアントの意思が重視される為、妥協を余儀なくされることが少なくもない。しかしそれが、誰の意見も気にせずに自分の考えを自由に出来る、私個人の作品への強い要求となるのである。そのような自由創造の活動は、私の人生において重要なポイントとなる。私はたとえそれが間違いである恐れがあったとしても、常に非日常を追い求めている。
 合同プロジェクトも好きな分野の一つである。それは考えの違いを理解し合い、新しい分野、また私自身の新たな可能性までも見出してくれるからだ。友人ビーガンタス・ベヤス との合同プロジェクトは今回で2度目となる。彼との活動はとても有意義である。2人がとても異なっているため、お互いに刺激しあう良い間柄であるからだ。考えを練り合い、話し合う時間が長いわりに、作品はとても早く形を見出すのだ。現代技術が我々の新しいアイデアを成し遂げるために、多くのすばらしいチャンスを与えてくれたこともその所以である。
ドーマンタス・カジュダイリス略歴
1967 リトアニア共和国に生まれる。
デザイナー
1998 「泳ぐ人」機械的造形展、フェスティバル“arMada”
2000 「サウンド エンジン」フォト・オーディオ展 ギャラリー“Galera”
2001 「話す」フォト・オーディオ展、ギャラリー“Vartai”
2002 「ビリニュスの日々」デジタルフォトグラフィー展 ギャラリー“Galera”
2003 「ウーマーズ」デジタルフォトグラフィー展 ギャラリー“Galera”
2004 「ウーマーズ」デジタルフォトグラフィー展
ストライプハウスギャラリー

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