須賀野チイ彫刻展
「94歳の提言」
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Chii Sugano
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2003.04.05-26
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須賀野チイは、展覧会期中2003年4月12日に94歳の誕生日を迎えた現代日本彫刻界最年長の女性作家です。彼女は、長い制作活動の中で自己と真摯に向き合い、人間の精神と真理を追求し続けてきました。、
『21世紀になった今、「何一つなく、一切を含む宇宙」の一部であるはずの地球がバランスを崩しはじめているのではないか、そして未来を担う子供たちは…』会場の作品一つ一つに作家の祈りと愛が込められています。
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須賀野 チイ コメント |
宇宙は嘆き
地球は涙する
自然破壊の荒々しさに
小さな生き物たち 逃げ場を失う
お子たちは 人の世の宝物
幼い心と体が 病むことのないように
愛をこめて ひたすらに祈る
物質と精神―智性と情緒のバランスが崩れた時、ストレスが生じ、精神と肉体がおかされる。現代の子供と大人ひいては世界、国、社会におこる現象を見た時こんな不幸が人間の世界にあっていいものだろうか?
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須賀野チイ 略歴 |
1909 |
佐賀県小城郡三日月村(現・三日月町)に生まれる |
1927 |
佐賀県立小城高等女学校卒業 |
1931 |
東京女子美術専門学校(現・女子美術大学)西洋画科卒業 |
1932 |
松竹映画株式会社宣伝部(着色部)入社 |
1944 |
山水中学・高等女学校(現・桐朋学園)教諭として、美術担当 |
1949 |
二科展彫刻部初入選、以後、連続出展 |
1954 |
桐朋学園音楽科2期生担任になると共に、美術クラブをつくる |
1955 |
二科展彫刻部出品作「ひしょう」で、特待賞受賞 |
1956 |
二科展彫刻部出品作「とお(湖)」で、会友推挙 |
1957 |
美術出版社発行「美術批評」2月号、特集〈13人の新人たち〉の 一人として、乗松巖が紹介文執筆
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1961 |
桐朋学園講師のかたわら、東京農業大学付属第一高等学校にも出講 |
1967 |
写真家塚原琢哉と第一回2人展(銀座:壱番館画廊) |
1968 |
写真家塚原琢哉と第二回2人展(銀座:壱番館画廊) |
1969 |
二科展彫刻部出品作「ある一つの世界No.30 和」で、会員推挙 |
1986 |
春季二科展出品作「受容III」が、日本生産性本部名誉会長郷司浩平氏推薦で、シンガポール国家生産力局NPBビルに永久展示される |
1991 |
湾岸戦争をきっかけに作品「愛、憂愁のとき」シリーズの製作を始める |
1992 |
初個展、須賀野チイ彫刻展「愛の祈りとかたち」(六本木:ストライプハウス美術館)
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1993 |
秋季二科展「地球の涙」出品 |
1994 |
春季二科展出品作「地球のおもい」で、会員努力賞 |
1995 |
須賀野チイ彫刻展(六本木:ストライプハウス美術館)
秋季二科展「自然は今」出品
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1997 |
秋季二科展「鎮魂の祈り」出品 |
1998 |
須賀野チイ彫刻展「愛・憂愁の時」(六本木:ストライプハウス美術館)
秋季二科展「愛と祈りを」出品 |
1999 |
秋季二科展「愛、限り無く」出品 |
2001 |
秋季二科展「お子たちよ、すこやかなれ」出品 |
2002 |
秋季二科展「愛と祈りを」出品 |
2003 |
須賀野チイ彫刻展「94歳の提言」(六本木:ストライプハウスギャラリー)
岡田三郎助の頃女子美展「遥かな道程」出品(相模原:女子美アートミュージアム) |
2004 |
個展「95才の想い 幼いお子を守りたい 愛と祈りをこめて」(静岡:ギャラリーセンセンチ)
秋季二科展「憂愁の時・愛と祈りを」出品
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